利根川を挟んだ埼玉県北部と群馬県南部の一帯は“上武（じょうぶ）”と呼ばれ、利根川をはじめ複数の川から運ばれた砂利や石が重なる水はけの良い層の上に、武州（埼玉）と上州（群馬）の山々が育んだ土が乗る肥沃な大地が広がる地域。
ご紹介する〈MA BELLE〉のオーナーでシェフの齊藤秀史氏は、調理師学校卒業後に15年ほど都内のフレンチレストランやホテルで研鑽を積み、故郷の上里町に戻ってフレンチやイタリアンのレストランを約17年間営んだ。ここ〈MA BELLE〉は、これまで培ってきた料理やレストラン運営にさらに磨きをかけ、“全ての心地良さを求めて”をコンセプトに、上質な空間にて周辺地域でこだわりを持って生産される食材を使いながら、先人達から受け継ぐ“上武の食文化”を融合させたイノベーティブで唯一無二の地方料理を目指し、2024年6月に開業したレストランである。
庭を眺めて食事のできる店内には、3卓のテーブルに座り心地のよい椅子が配されるのみ。料理は主にその季節に育つ食材を使う“身土不二（しんどふじ）”の考えを取り入れており、ホームページには仕入れる食材を手掛ける生産者が掲載されるなど、食材へのこだわりが強く感じられる。
ランチタイム、ディナータイム共に3種類のおまかせコースが用意され、会席風のスタイルで提供するのも同店の特徴。ワインや日本酒、お茶やジュースも地元産を揃えている。食材以外にも料理を盛り付ける皿や器、グラスなども季節や料理に合わせて日々変わるので、訪れるたびに新たな感動と美味しさを堪能していただける。
レストランは、コラボレーションする一級建築士事務所「天城屋株式会社」の敷地内にあり、敷地に入って同社社屋の横を抜けた裏手に店と店専用の駐車場があるので、迷わないようにご注意を。
また、地元の農産物に魅了されたオーナーは、それらの食材を使った焼き菓子やプリンなどのスイーツ、古代豚の梨麹漬け、フレーバーソルト、梨ドレッシングといった加工品をネットで販売しているので、ホームページをぜひご確認いただきたい。
