江久庵
時を重ねるほどに、磨かれる品格
世界が認めた匠の技を趣ある迎賓の地で
反正天皇陵を望む静謐な一角に、ひときわ荘厳な建物が佇む。それが〈江久庵〉。摂津・河内・和泉三国の境、万葉の昔より「方位の無い清地」と謳われた堺市三国ヶ丘に根を張る老舗和菓子店である。
〈江久庵〉の原点は、大正12年(1923)年。和歌山県田辺市に産声を上げた福助堂にある。以来100年に渡って製菓の道を歩み続け、5度の皇室献上という比類なき名誉を誇ってきた。屋号を〈江久庵〉と改めてこの地に店を構えて、2026年6月で20周年を迎える。歴史に裏打ちされた信頼とたゆまぬ革新への情熱こそが、同店を特別な存在へと高めている。
重厚感のある店内では、珠玉の菓子たちが迎えてくれる。カステラ「黄金の哲学」は、モンドセレクション金賞を17回受賞した傑作。厳選した卵、砂糖、小麦粉、水飴、蜂蜜のみを使用し、独自の「窯出し本熟」製法で深みある味わいと繊細な口どけを生み出している。また「バウムクーヘン ハード・ソフト」は、2年連続でモンドセレクション最高金賞に輝く快挙を達成。季節限定のラッピングが贈る人の心を届け、受け取る人の心をやさしく満たす。
足を運んだ際には、洗練された建築美を楽しみつつ、気品とぬくもりに満ちた空間そのものまで堪能したい。隣接するカステラ工房を通ると伝統と技の結晶が紡ぎ出されていく瞬間に出会え、思わず足が止まる。工房を抜けると〈お茶処 利休〉。大きなガラス窓から柔らかな光が差し込む店内では〈江久庵〉自慢の菓子や甘味、季節に合わせて具材が変わる釜飯やにゅうめんが味わえる。視線の先に広がるのは、四季折々に表情を変える日本庭園。借景の反正天皇陵(世界遺産)を背景に、ゆるやかな時の流れが心を解きほぐしていく。庭園の一角には、千利休の大坂屋敷に設けられた「御成の茶室」を再現した茶室「朝雲庵」が静寂の中に姿を見せている。伝統の重みと革新の息吹が混ざり合うこの場所で、至福のひとときを。
店舗情報
江久庵
| 住所 | 大阪府堺市堺区北三国ヶ丘町1-2-36 |
| 電話番号 | 072-222-2411 |
| 営業時間 | 9:00〜18:30 お茶処「利休」 L.O.18:00(軽食L.O.17:30) |
| 定休日 | 木曜日(1日・祝日・月末除く) |
| ホームページ | http://www.kokyuan.jp |
| https://www.instagram.com/koukyuan_official/ |
※商品価格は全て税込み価格です