輪島漆器大雅堂株式会社
![2024ishikawa_taigadou9 布目を生かした美しさと、傷つきにくい機能性がマッチした輪島塗座卓。温かみのある表面仕上げに、乾漆や錫の技法を取り入れてある。同社オリジナルの工夫が随所に光る](https://i0.wp.com/jbc-web.info/wp/wp-content/uploads/2024ishikawa_taigadou9.jpg?w=956&h=617&ssl=1)
熟練職人が作り上げる輪島漆器
1世紀にわたる伝統と技術の結晶がここにある
石川県を代表する伝統工芸と言えば輪島塗を置いて他にはない。艶やかな漆の表情が美しい輪島塗は、堅牢な造りも兼ね備え、多くの人達を魅了してきた。ご紹介するのは、その一大生産地である輪島市、輪島朝市やキリコ会館等の観光地から離れた閑静な山手に佇む〈輪島漆器大雅堂株式会社〉。輪島塗の高い技術を持つ職人集団を抱え、輪島塗の製造・販売を行う老舗だ。同社は輪島塗専門店単独では約120坪という最大級の展示場を備え、総輪島塗・朱塗のキリコも常設展示しており、併設する工房では専門の蒔絵師2名が作業を行う。
今年で創業99年を迎える同社の前身は、現社長の祖父である2代目 若島登氏が開設した「若島屋漆器店」。道路どころか交通手段も未発達な時代に、ふろしき包みを担いでもっぱら徒歩で全国を行商していた。5代目の現社長 若島基京雄氏は、輪島塗の器の仕上がりを自ら描いて見せ、お客様の求めるイメージを形にしながら注文を取っていたという先代の心意気を現在に引き継いでいる。社長自ら作図し、既存の製品製作に留まらず、現代のライフスタイルに合わせた新製品を積極的に開発することにも余念が無い。販路拡大に努めつつも、輪島塗の保存・継承に努めている。また、製造販売だけではなく、全国で愛用されている輪島塗の修理も、責任を持って承っている。
輪島塗は全23工程、その手数は124とも言われており、1つの商品を8人もの熟練職人達がリレーで仕上げる分業制が基本。同社では、平均40年もの経験を持つ職人が、息の合った連携で次の職人に繋いでいく。完成までには確かに時間がかかるが、その仕上がりは極めて美しい。木の温もり、自然の恵みを活かし、手間暇かけて人生を共にできる漆器を仕上げる、そんな職人達の誇りを一点一点に感じられる同社の輪島塗。ハレの日を彩るのに相応しいパートナーとして、ぜひ至極の逸品を。
![2024ishikawa_taigadou2 同じ黒でも、鏡面のように美しい艶の輪島塗と、傷がつきにくく使いやすい輪島塗の対比が印象的な菓子皿と、卓上膳](https://i0.wp.com/jbc-web.info/wp/wp-content/uploads/2024ishikawa_taigadou2.jpg?w=637&h=425&ssl=1)
![2024ishikawa_taigadou3 飾皿に描かれた虎の美しい毛並は、のみで一本一本彫って表現している](https://i1.wp.com/jbc-web.info/wp/wp-content/uploads/2024ishikawa_taigadou3.jpg?w=315&h=211&ssl=1)
![2024ishikawa_taigadou1 左:古墨硯箱 右上:矢立菊蒔絵 右下:印籠桜蒔絵 細かい細工の輪島塗筆記用具も製作している](https://i1.wp.com/jbc-web.info/wp/wp-content/uploads/2024ishikawa_taigadou1.jpg?w=315&h=210&ssl=1)
![2024ishikawa_taigadou4 椀の上塗りの様子。1点1点、全ての工程を職人が丁寧な手作業で行う](https://i0.wp.com/jbc-web.info/wp/wp-content/uploads/2024ishikawa_taigadou4.jpg?w=606&h=344&ssl=1)
![2024ishikawa_taigadou8 〈輪島漆器大雅堂株式会社〉社長の若島基京雄氏。社長自ら家具や器の図面や、蒔絵・沈金のデザイン図も描く](https://i0.wp.com/jbc-web.info/wp/wp-content/uploads/2024ishikawa_taigadou8-e1697687632799.jpg?w=346&h=344&ssl=1)
店舗情報
輪島漆器大雅堂株式会社
住所 | 石川県輪島市山本町ヲシヤ田19-2 |
電話番号 | 0768-22-0184 |
営業時間 | 8:00~17:00 |
定休日 | ご予約の無い土日祝祭日 |
ホームページ | https://www.taigadou.com/ |