吉澤指物店
ヒトとモノに直感的な出会いを
三人称のその先へイノベーティブな老舗指物店
「僕が目指しているのは伝統や歴史といったうんちくから入るのではなく、まず、直感や五感で好きだ!これ、いいな、と手に取ってもらえることです」と、語るのは沼田の老舗指物店〈吉澤指物店〉の3代目指物師・吉澤良一氏だ。
指物(さしもの)とは釘等を使わずに木を組み合わせて、家具や箱といった木製品を作る日本古来の伝統技術。この技術に携わる指物師として群馬の名工と称された祖父、そしてその技術を受け継ぐ父を持つ吉澤氏だが、実は舞台の仕事に携わっていた期間がある。野外演劇集団に属し共同生活を送ることで身に染みたのは、集団社会の中で生きていくことの厳しさであり、同時に仲間とセッションを重ねながら一つのものを創り上げていく楽しさだった。その時代の経験は、吉澤氏のモノづくりの姿勢にも色濃く反映されている。
〈吉澤指物〉では現在、4代目も活躍中。企画・デザイン・制作、メンテナンスに至るまで、そのすべてを家族3人で手掛けているが、個人から旅館やレストランといった施設まで、お客様の層が実に広い。近年は海外にもその活躍の場を広げているが、「作品を好きだ、と思って下さるかどうかは、言葉が通じなくてもわかるものです。以前、中国人のお客様をお迎えした際の気づきが海外進出へのきっかけに」と吉澤氏。マグカップや箸、レストランのシェフとのコラボレーションによる器もの、記念品、大型家具や彫りを刻んだ露天風呂の床、看板やサインといったものまで実に様々。素人は黙ってろ…ではなく、お客様との対話を重ね、アイデアを出し合う過程を大切に。クリエイターとしてどんなものにも挑み、既存の指物という枠にとらわれない自由な作品づくりが同店の大きな魅力と言えるだろう。材料となる木材は地元群馬県産の材を中心に、指物に欠かせない漆も日本・中国産の質の良い本漆を使っているのでその仕上がりの美しさにも定評がある。
作品は随時インスタグラムにアップされ、竹マグは在庫があれば販売可能。その他にも特注品のご相談等、どうぞ気軽にお問い合わせ頂きたい。
店舗情報
吉澤指物店
住所 | 群馬県沼田市戸神町848-1 |
電話番号 | 090-3436-8607 |
お問合せ | sashiyoshi1920@gmail.com |
ホームページ | https://sashiyoshi.com/ |