六本木の「鮨なかむら」は、「高麗橋吉兆」出身の料理人・中村将宜氏がほぼ独学にて会得し創り上げた江戸前鮨が評判を呼ぶ人気店。〈祇園鮨なかむら〉は、中村氏が祇園で鮨を握る、週に一日だけオープンする店として2016年にここ祇園に開業し、2023年3月から暖簾分けの形で毎日オープンするスタイルに。
板場に立つのは、フランス料理のシェフとしての経験を持つ大将・若林弘樹氏。六本木「鮨なかむら」での1年の修行を経て、同店を任され大将に。3種類の酢を合わせるシャリ酢と魚沼産コシヒカリのバランスが絶妙のシャリや醤油は本店と同じもの。豊洲「やま幸」の鮪をはじめ、東京から仕入れる魚介と共に、京都ならではの地魚を活かした江戸前鮨が同店のスタイルで、本店の系譜を継ぎつつそこに独自の個性を出すように心がける若き鮨職人・若林氏に期待が集まる。
店舗は祇園の中でも特に有名な「クラブ宮由紀」の自社ビル4階にあり、往来からエレベーターが隠れているため、隠れ家の趣がある。白木で整えられた店内は、天井が高く6メートルを超える檜の一枚板のカウンターが圧巻だ。窓の外には祇園白川の景色が広がって、12名様のみのカウンター席は、まさに京都の特等席。自然光が心地よいランチタイムには、季節を感じる旬の魚介の握りのコースを。やわらかな灯りに心安らぐディナータイムは雰囲気がガラリと変わり、焼き魚をはじめボリュームのある料理と共に大将自慢の握りをご堪能いただける。
また、若林氏は現在29歳と若く、お客様をおもてなしするスタッフも20代なので、気配りの行き届いたサービスでありながらも堅苦しさのない雰囲気の中で、鮨を味わっていただけることだろう。大切な方との記念日やここ一番のご接待はもちろん、海外からのお客様をご案内しても喜ばれること請け合いである。
六本木の名店の味わいをここ祇園で。京都だからこそ味わえる、この店でしか味わえない江戸前握りを是非ともお試しいただきたい。
