茶料 山科

茶料 山科

日本茶鑑定士が合組する日本茶を
お茶のスイーツと共に味わう新感覚の茶料

　清々しい白木のカウンターを配した空間に、臼で挽く緑茶がふわりと香る。茶釜で沸かす湯、茶筅の音—。心やすらぐお茶の時間を〈茶料 山科〉でお過ごしになってはいかがだろう。

　母体となるのは、朝倉市に本店を置く八女茶・九州緑茶専門製茶問屋「製茶所山科」。同店では日本茶鑑定士でもあるオーナーの山科康也氏が、お客様に本当に飲んでいただきたい、知っていただきたいと思う茶葉を、九州一円の名産地を中心に、全国の茶産地・茶農家から選りすぐってご提供。日本茶には実に百種類を超える品種があり、そのうちのほぼ半分に近い茶葉が九州7県下にて栽培されている。昨今では単品種を味わういわゆるシングルオリジンの茶葉も販売されているが、同店のこだわりであり得意とするのは、茶葉の特長を十二分に引き出す合組にあり、福岡八女茶、鹿児島知覧茶、長崎彼杵茶等の様々な品種を用いてつくりあげる味わいと香り、茶葉の色は、従来のお茶に対する概念を変えてくれるに違いない。

　また、朝倉の自社工場にて製茶と合組を行った本格的な日本茶は、甘いお菓子との相性もすごぶる良い。お茶をテーマにしたスイーツが人気を博する東京・神楽坂「VERT」のオーナーパティシエである田中俊大氏を監修に迎え、同店自慢の茶葉を使った羊羹や焼き菓子、パフェといったデザートを味わえることも魅力の一つだ。デザート自体が茶葉とスイーツのマリアージュであり、デザートと日本茶のマリアージュも素晴らしい。

　同店は福岡市中央区の赤坂にあり、茶葉やスイーツのテイクアウトを扱う店舗も併設。お茶とデザートを供する器も一つひとつが洗練されて実に美しく、まず見た目からも存分にお愉しみ頂けるに違いない。ゆったりと優雅に、そして心穏やかに—。古き良き日本茶の伝統、そして今一番新しい日本茶の愉しみかたを体験させてくれる注目店である。

店舗情報