〈Lepalier〉に予約を入れる。その瞬間からはじまる心のときめきをどう表現しようか。まるで遠足を前にした子どもの様な、あるいは見知らぬ土地へと旅する前の日の様な。そんなワクワクする気持ちで、席に着く。エレガントでゆったりとした空間は、街中に近いエリアにありながら静かで心地良く、楽しみからつい背筋も伸びる嬉しい緊張感も、かけがえのない時間のスパイスに。さあ、今日はどんな料理、お酒を愉しもうか…と、メニューを手に取る時間の何と幸福なことだろう。
紹介制のレストランや和割烹、ジャンルを問わず数々の名店で腕を磨いたオーナーシェフ・河合俊冴氏が大切にするのは、真っ当でありながら唯一無二であること。奇を衒い過ぎず、その日その時期に一番良いものを目利きし、一番美味しく調理する。
フランス、イタリア料理の伝統技法を、足りない部分を補うのではなく、旨みをより強く引き出し、はっきりと際立せる為だけに贅沢に用いる。調理の前の調理、食材へのアプローチ技術から成る仕立ては、生きた料理、生きた味に他ならない。特に今朝獲れたての食材、地元遠州の幸には流行りの熟成では表現できない生きた味があり、そこに日本各地で旬を迎えた一番美味しいタイミングの食材を織り交ぜる。
行動制限が敷かれることの多い昨今でも、浜松に居ながらその時期にしかない旬の味覚をと、越前蟹や伊勢海老、淡路鱧といった全国の特産品がお目見えするのもうれしい計らいだ。
そして感動の体験をもう一つ。現役のソムリエが提供するワインペアリング、お料理とワインとの相乗効果で双方がより際立つ新しい発見を是非お試しいただきたい。食材と同様に信頼する生産者様の顔が見えるような、味わい深くかつ綺麗なワインを揃える。
きめ細やかなサービスや設えは、非日常を演出し心地良い違和感と安心感を、併せて地方ならではのぬくもりと親しみを。浜松の魅力を県内外に広げるグランメゾンとして、これからも愛され続けていくに違いない。
